デラシネのーと

けーごの雑記

おじさんは美少女に変わり、傷口は脳みそに変わる

2018年のバ美肉ブームが熱い

バ美肉おじさん」の存在をご存じでしょうか。彼らは我々のすぐ隣に潜んでいるかもしれず、決して社会の表層には露見しない形でジワジワと勢力を広げているようです。なんと2018年7月現在、推定4000人もの「バ美肉おじさん」が存在しているのだそう。

 

www.vtuber-housou.com

 

バ美肉おじさん」とは「バーチャル美少女受肉おじさん」、つまり流行りの「Vtuberの中身となるおじさんのこと。3D加工された可愛いイラストに変声用のデバイスで心を吹き込み、見事に美少女への受肉を果たしたおじさんたちが世の中には4000人も存在するのです。2018年のVtuber界隈は飛躍的な盛り上がりを見せており、現在業界は「おじさんがおじさんにガチ恋し嫉妬する地獄」などと言われているよう。僕としては、いま眉をひそめた方は極めてまともな神経をしていると思うところでございます。

 

しかしあなどるなかれ、バ美肉おじさんはおじさんであるがゆえに、多くのおじさんにとって理想的な「kawaiiムーブ」がとれるという合理的な理屈が働いているそうで、(お相撲さんの作るちゃんこがマズいワケ無ぇというような話で、なにやら風刺的です)アイドル的アイコンとしてかなりクオリティの高いコンテンツになっているようです。

もちろんYoutuber同様に人気はピンキリなのでしょうが、ひとまずバ美肉おじさんたちはファミレスで食べ残しを出して炎上することはありませんね。我こそはという方、ぜひ穏やかな心で沼にハマってみてください。

 

早い話が『顔出しオーケーになったネカマ』だと思うのですが、こうなるともはや、あなたの友人、恩師、お兄さんお父さんといった肉親にいたるまで、バ美肉おじさん」でないと証明するのは困難なのです。こんな近未来的な悪魔の証明がかつてあったでしょうか。ちょっと興奮してきますね。

 

新手のパワーワードであることは間違いなくとも、盛衰の激しいネットの世界、この「バ美肉おじさん」はすでにニューカマーとは言えないようです。置いてけぼりをくわないよう、そして男友達や父親の突然のバ美肉カミングアウトに一歩引かないよう(いや想像したら意外と笑えない)、テクノロジーの最新事情には常に監視の目を光らせていきたいところです。

 

 オーバーテクノロジー絆創膏が熱い?

以前「クレイジージャーニー」を見た際にボディハック(トランスヒューマン)の深淵を覗き、人工骨はおろか歯への詰め物やインプラントすら経験したことがない僕はけっこう精神的ダメージを受けたのですが、埋め込み要素の無い「ウェアラブル○○」的なテクノロジー事情に関しては昔からちょっと興味があります。

 

以前興奮したのはコンタクトレンズにチップが埋め込まれていて、装着することで血糖値などのバイタルサインを計れるというもの。

 

 指先に乗る直径2.3センチメートルのレンズに一辺2ミリメートル程度の回路が埋め込まれている。医療ベンチャー、ユニバーサルビュー(東京・千代田)が開発中のスマートコンタクトレンズの試作品だ。涙から血糖値を、微弱電波から心拍を、毛細血管から血圧を測定し、無線で情報を飛ばす。2020年までの実用化を目指す。

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グーグルのスマートレンズ技術は聞くところ、カメラレンズのようにオートフォーカス機能付きのコンタクト開発にも力を入れているそう。眼球の「ウィーン&カシャ」は男のロマン、これはアガる。

 

そして7月11日、このセブンイレブンの日にやっていた「ホンマでっか!TV」では最新の絆創膏の話が紹介されていて、これもまた夢のある内容でした(情報番組として成立してるのか怪しいほどの番組のマユツバ感はひとまず置いておきます)。

 

その絆創膏、傷口に貼り付けることでなんと細胞の情報を「治癒しやすいもの」に書き換え、治癒能力を高めるというのです。さらにネズミとブタで成功している実験では、その絆創膏の機能で「脳や臓器の細胞も作り出し移植できる」とのこと。

信じ難い話ですが「Nature」でも取り上げられた実験という話で、電子版ではまだその記事は発見できてないんですが…えーとつまり、それが本当なら貼り付けた部分の皮膚が脳みそになるってこと?なにその現象、頭良すぎて頭悪く聞こえる。

 

ただそんな着せ替え気分で人体改造できてしまう代物、コスト面を考えると従来の絆創膏のイメージで市販化されるハードルは実用化と比べ物にならない高さでしょうけども。

 

以上、テクノロジーで気になったこと2点でした。

 

*1:引用:2018/4/5 2:00 日本経済新聞 電子版/「提供する方が得か 権利放棄、問われる個人」